名寄せ帳は物件調査で威力を発揮

名寄せ帳は物件調査で威力を発揮

相続登記で漏れが発生する可能性が

土地と不動産を相続した際は、相続した人の氏名で登記されます。
その際、固定資産税納税通知書のみを参考にすると、
漏れが発生する場合があるのです。

固定資産税納税通知書とは、不動産を所有している人に対して
固定資産税を払ってもらうように税務署から送られてくるものです。
これは毎年送られてくるものであり、手元に保管しているという方も多いため、
手軽な所有物件の確認手段だと言えます。
しかし、この通知書には非課税の不動産は記載されていません。
個人が所有しているものの道路としてのみ機能している
「私道」は非課税ですから、固定資産税納税通知書だけを見た場合、
相続登記から漏れてしまいます。

また、権利証や売買契約書等の資料からも調査ができますが、
抜けがある場合に把握できないため
網羅的な調査とは言い難いでしょう。

名寄せ帳で物件調査をする

一番正確に物件調査ができる方法として挙げられるのが、「名寄せ帳」を用いた調査です。
名寄せ帳とは、誰がどのくらい不動産を所持しているのかがわかる台帳のことです。
都税事務所もしくは市町村役場で取得することができ、その費用は各市町村によって異なります。
名寄せ帳には固定資産納税通知書には記載されていない非課税の私道も記載されているため、
正確な相続登記ができるようになります。

名寄せ帳を取得するためには必要事項を記入した名寄帳交付請求書と、
所有者が亡くなったという証明、
および請求者が相続人であることの証明ができる戸籍謄本が必要となります。

一方、登記簿図書館の名寄せサービスなら、名前で検索するだけで所有している物件を全て把握することができます。
私道でも所有権をはっきりさせておくことでトラブルを避けられる場合がありますので、
相続登記をする際に名寄せでの確認は必須事項と言っても過言ではありません。